第5回玉川模擬国連会議に高校生10名が参加しました。

国際部だより

1月13日(日)・14日(月・祝)に玉川模擬国連会議が行われ、SMIS(St. Margaret’s International Society) 国際教育グループ から10名の生徒( 高2:4名、高1:5名、中3:1名 )が参加しました。

★ 生徒代表者コメント

私はSMISのメンバーとしてこれまでに何度か模擬国連会議に参加しています。模擬国連と聞くと何を想像するでしょうか。多くの方が模擬国連会議で最も必要なのは英語力だと思われているかもしれません。
しかし、会議をするにあたって本当に必要なことは、社会科的な基礎知識や下調べを綿密に行う地道な努力だと今回の会議で改めて実感しました。
今回は、「イラクにおける包括的再建に関する会議」という設定でした。この会議設定の難しさは、実際に過去に行われた会議を自分たちでやり直す点です。過去に本物の大使が考え抜いて作った決議の粗を埋めるよう自分たちで考え、交渉を進めていく作業は大変でしたが、とてもやりがいのあるものでした。模擬国連活動を通して学んだ多くのことを、今後に活かしていきたいと思います。

(役職:「レバノン」大使 高2 Risa N. )

★ 顧問コメント

SMIS国際教育グループのメンバー10名(高2:4名、高1:5名、中3:1名)が、1月13日(日)・14日(月・祝)の2日間に渡って開かれた「第5回玉川模擬国連会議」に参加しました。今回は2003年5月に立ち戻り、「イラクにおける包括的再建に関する会議」を議場設定とした歴史会議で、議題は「イラクにおける平和構築」でした。本校生徒は、アンゴラ大使、カナダ大使、インドネシア大使、レバノン大使として会議に参加し、コンセンサスによる採択を目指して「イラク安定化協定」の作成に奔走しました。

今回の会議では、自分たちが生まれた頃、または生まれる前に起きたイラク戦争後に時を戻して考えるという点がやはり難しかったようです。ISの台頭やテロ社会の形成など、イラク戦争後の出来事を踏まえるのではなく、2003年時点に戻って改めて平和構築について考え直すという作業は、これまでに取り組んできた議題と比べて、さらに想像力を必要とするものでした。また会議では、ある一つの国の再建を誰が主導するのか、という基本方針において冒頭から意見が分かれ、模擬国連会議で常に求められる、担当国の国益と世界全体の国際益の双方を考慮するという点においても、各国のスタンスが複雑で見えにくかったようです。

参加者たちは今回の会議で、平和を作り出すことの難しさを改めて感じ取ったと同時に、平和を作り出すことを諦めてはいけないとの決意を新たにしたのではないかと思います。2日間の会議から学んだ「平和を作り出し発信する者へと成長する」ために必要な視点を今後も大切にしてくれることを願っています。
(英語科:藤井)